「iPadで絵を描いてみたいけど、iPad Proは高すぎる…」
「一番安いiPadでも、ちゃんと絵は描けるの?」
など、iPadはたくさんの種類があってどれを選べばいいか分からない、特にコストは抑えたい、という方は非常に多いです。
この記事では、「絵を描くだけ」という目的に絞り、後悔しないiPadの選び方と、コスパ抜群のおすすめモデル、それに適合する Apple Pencilをご紹介します。
本格的なイラスト制作をしたい方向けのステップアップモデルもご紹介しますので、ぜひ、あなたの目的と予算にぴったりの1台を見つけてください。
安いiPadでもイラストは描ける?
安いiPadでも、ちゃんとイラストは描けます。理由は次の3つです。
- Apple Pencilに対応しているから:現在のiPadは、一番安いモデルの無印iPadでも筆圧や傾きを検知するApple Pencilに対応しています(2018年発売の iPad 第6世代以降)。筆圧感知というのは、ペンで描く筆圧の強さによって線の太さや濃さが変わる機能です。絵を描くときに、より繊細な表現ができます。傾き検知は、ペンを傾けることで影や太い線を描く機能で、さらに多彩な表現ができます。この2つの機能によって、誰でも紙に描くような繊細な表現ができます。
- イラストアプリが優秀だから:無料でも高機能な「ibisPaint X」や、プロも愛用する「Procreate」「CLIP STUDIO PAINT」など、素晴らしいアプリがiPadOSに最適化されています。これらは安いiPadでもサクサク動きます。
- 基本的な性能が高いから:数世代前のiPadだとしても、基本的な処理能力は非常に高いです。趣味の範囲でイラストを描くのなら、性能不足を感じることはほとんどありません。
後悔しない!イラスト用iPadの選び方4つのポイント
まず、iPadを選ぶ際に押さえておきたい4つのポイントをご紹介します。
【描きやすさ】画面サイズとディスプレイ性能の違い
画面サイズが大きいほど、キャンバスを広く使えて快適に描けます。無印iPadは約10〜11インチ、iPad Airは11インチと13インチから選べます。
また、iPad Airなどの上位モデルは「フルラミネーションディスプレイ」を搭載しており、ディスプレイが非常に薄いために、ペン先と実際に線が描画される位置の差(視差)が少ないというメリットがあります。ただ、無印iPadでも慣れれば全く問題なく、趣味で描くなら気にならないレベルです。
【最重要】対応するApple Pencilはどれ?描き心地と利便性
iPad選びで最も重要なのが対応するApple Pencilです。モデルによって使えるPencilが異なるため、要チェックです。
- Apple Pencil Pro/第2世代:iPadの側面に磁石でくっつき、ワイヤレスで充電・ペアリングできる。非常に便利。
- Apple Pencil (第1世代):キャップを外してiPadのLightning端子(またはアダプタ経由)で充電する。旧モデルの基本形。
- Apple Pencil (USB-C):機能を絞った低価格のPencil。USB-Cケーブルで充電。筆圧検知に非対応なため、絵を描くのには向きません。
繊細な線の強弱をつけたいなら、筆圧検知に対応するPencil(Pro / 第2世代 / 第1世代)が必須です。
【快適さ】CPU(チップ)性能とストレージ容量の目安
- CPU(チップ):iPadの頭脳です。新しいチップほど処理が速く、レイヤーを何枚も重ねたり、大きなサイズのイラストを描いたりしても快適です。
- ストレージ容量:データを保存する場所です。イラストデータをたくさん保存したい、色々なアプリを使いたいなら128GB以上あると安心です。64GBでも、描いた絵をクラウド(iCloudなど)に移せば問題なく使えますが、少し管理が必要になります。
【価格】新品か整備済み品か?予算を抑える賢い買い方
少しでも安く購入したいなら「整備済み品」がおすすめです。これは初期不良などで返品された製品を修理・整備し、品質の基準を満たしたもののみを販売しているもの。6カ月~1年間の保証も付くので安心です。Amazonなどの信頼できるショップの整備済み品が人気です。
【コスパ最強】安く絵を描き始めたい方向けiPad 4選
ここからは、予算2万円~5万円(整備済み品含む)で買えるコスパ最強モデルをご紹介します。Amazon ではポイントがつき、翌日配送されるので便利です。また、不定期でセールがあるので、現在の価格はリンク先をご覧ください。
iPad (A16 / 第11世代)|5万円台後半~
- 特徴:2024年発売の最新「無印」モデル。A16チップ搭載で性能は十分。USB-Cポートで充電も楽々。これから新品で買うなら、最もバランスの取れた選択肢です。
- 対応Pencil:Apple Pencil (第1世代) / (USB-C)
- こんな方におすすめ:新品で長く使いたい方。性能もデザインも妥協したくない、でも価格は抑えたいという方。
iPad (第10世代) 整備済み品|5万円台前半~
- 特徴:ホームボタンがなく、iPad Airのようなモダンなデザイン。画面サイズが10.9インチと少し広くなりました。カラーバリエーションも豊富でおしゃれです。
- 対応Pencil:Apple Pencil (第1世代) / (USB-C)
- こんな方におすすめ:デザイン性を重視し、少しでも安くフルスクリーンモデルが欲しい方。
楽天にはまだ新品の在庫もあります。
iPad (第9世代) 整備済み品|3万円台~
- 特徴:圧倒的なコストパフォーマンスを誇る名機。ホームボタン搭載の安心感があり、今でも人気機種です。画面サイズは10.2インチ。整備済み品なら3万円台で手に入り、お絵描きデビューに最適です。
- 対応Pencil:Apple Pencil (第1世代)
- こんな方におすすめ:とにかく予算を抑えたい方、初めてのデジタルイラスト用にiPadが欲しい方。
楽天にはまだ新品の在庫もあります。
iPad (第7世代) 整備済み品|2万円台~
- 特徴:整備済み品なら2万円前後という低価格が魅力。画面サイズは10.2インチ。「デジタルで絵を描くのが自分に合うか試したい」という方にぴったりの入門機です。
- 対応Pencil:Apple Pencil (第1世代)
- こんな方におすすめ:デジタルイラストが自分に合うか分からない方、最低限の出費でお絵描きを始めたい方。
【本格派】本格的に絵を描きたい方向けiPad Air 3選
「趣味から一歩進んで、もっと本格的なイラストを描きたい!」という方には、ワンランク上のiPad Airがおすすめです。
11インチ iPad Air (M3)|8万円台~
- 特徴:最新のM3チップを搭載し、性能はプロモデルに迫ります。Apple Pencil Proに対応し、より高度な表現が可能になり、作業効率も上がりました。将来的に動画編集など他のクリエイティブな作業もしたい方にも最適です。
- 対応Pencil:Apple Pencil Pro / (USB-C)
- こんな方におすすめ:レイヤーを多用する複雑なイラストを快適に描きたい方、趣味のレベルを超えて本気で上達したい方、将来的にプロを目指したい方。
13インチ iPad Air (M2)|9万円台~
- 特徴:iPad Airとして初めて13インチの大型モデルが選択可能に。広いキャンバスでのびのびと描けるのは大きな魅力。一度使うと戻れない快適さです。拡大表示と縮小表示を繰り返す手間も減り、作業効率が上がります。M2チップの性能も非常に高く、あらゆる作業を快適にこなせます。
- 対応Pencil:Apple Pencil Pro / (USB-C)
- こんな方におすすめ:大きなキャンバスで細部までこだわりたい方、快適な作業環境を最優先する方。
【整備済み品】 10.9 インチ iPad Air (第5世代)|5万円台~
- 特徴:10.9インチ、461gの軽量ボディのiPad Air。持ち歩いていつでもどこでもイラスト制作ができます。M1チップの8コアCPUと8GBメモリで作業をサクサク快適にこなせます。
- カラー:ブルー、スターライト、スペースグレイ、パープル、ピンク
- 対応Pencil:Apple Pencil (第2世代)
- こんな方におすすめ:充電とペアリングが楽なApple Pencil (第2世代)を使いたい方、iPad A16よりも高性能なモデルを使いたい方。
どれを選ぶ?Apple Pencilの種類とモデル別対応まとめ
iPadで絵を描くときに、iPad本体と同じくらい重要なのがApple Pencilです。改めて機種ごとの特徴を整理します。
【最新】Apple Pencil Pro
iPad Air (M3/M2) などに対応。握る動作(スクイーズ)でペンやブラシなどのツールを切り替えたり、軸の回転(バレルロール)でマーカーの向きを変えたりと、プロ向けの機能が満載です。
<スクイーズ>
ギュッと側面を握るとペン先付近にパレットを表示し、ここからペンの種類や線の太さ、色を変更できる機能です。今までは下に現れるパレットから選んでいたのが、これはペンを持って描いている姿勢のまま切り替えられるので、かなり便利。
手首も目線も少ししか動かさなくていいので、作業がはかどります。頻繁に選択し直す動作を素早く、直感的にできるようになり、作業が楽になります。
握る動作(スクイーズ)をしたときの挙動は、[設定] ―― [Apple Pencil] ―― [アクション] から、「現在使用中のツールと消しゴムの切り替え」、「カラーパレットを表示」などから自由に選べます。
【万能】Apple Pencil (第2世代)
iPad Air (第4/5世代)やiPad mini (第6世代)などに対応。側面に磁石でくっつけて充電できる利便性が最高です。筆圧感知と傾き検知の機能を備えているので、紙の上に描くように自在に描けます。また、ペンの側面をダブルタップすることで、ツールの切り替えができるのも便利です。
【高コスパ】Apple Pencil (USB-C)
多くの現行モデルに対応。低価格ですが、筆圧検知機能がありません。線の太さを変えるにはアプリ側の設定が必要になるため、本格的なイラストには不向きですが、メモや簡単なスケッチには使えます。
【基本】Apple Pencil (第1世代)
iPad (第6世代) から (第10世代) に対応。筆圧検知も可能で、お絵描きに必要な基本性能は全て備えています。長年愛用されている定番モデルです。
iPadで絵を描くためのQ&A|よくある質問
ストレージ容量は64GBでも足りる?おすすめの容量は?
趣味で描くなら64GBでも運用可能です。ただし、アプリをたくさん入れたり、データを本体に溜め込んだりするとすぐに一杯になります。こまめにiCloudやGoogle Driveなどのクラウドサービスに作品を移すのがおすすめです。心配な方や管理が面倒な方は、128GB以上を選ぶと安心です。
Wi-Fiモデルとセルラーモデル、絵を描くだけならどっち?
Wi-Fiモデルで十分です。絵を描く作業はオフラインでもできますし、データの共有やバックアップは自宅やカフェのWi-Fiを使えば問題ありません。セルラーモデルは月々の通信費もかかるため、外出先でネット接続が必須な方以外は、安いWi-Fiモデルがおすすめです。
ペーパーライクフィルムは必要?描き心地が良くなるって本当?
必須ではありませんが、あると格段に描きやすくなります。 ペーパーライクフィルムを貼ると、ツルツルしたガラス面が適度な摩擦のある紙のような質感になり、ペン先が滑らず安定します。一方で、画面の鮮やかさが少し落ちる、ペン先の摩耗が早まるといったデメリットもあるので、好みで選びましょう。
BERSEM【2枚セット】iPad用 ペーパーライクフィルム 【紙のような描き心地】
おすすめのイラストアプリは?(無料・有料)
- 無料:ibisPaint X (アイビスペイント)
無料で使えるとは思えないほど多機能。ブラシの種類も豊富で、使い方の解説動画も多いため初心者でも安心です。 - 有料:Procreate (プロクリエイト)
買い切り型(2,000円)で、直感的な操作が人気のアプリ。多くのプロも愛用しています。 - 有料:CLIP STUDIO PAINT (クリスタ)
月額/年額制。漫画制作に強く、PC版とデータを同期できるのが魅力。プロの漫画家やイラストレーターに最も支持されています。
まとめ:あなたにぴったりのイラスト用iPadを見つけよう
ここまで様々なiPadを紹介してきました。iPad と Apple Pencil があれば、いつでもどこでも、無限のキャンバスがあなたのものになります。ぜひ、あなたにとっての最高の一台を見つけて、デジタルアートの世界を満喫してください。