デジタルアートの世界へようこそ
iPadは、その優れた性能と使いやすさによって、初心者からプロまで幅広い層に愛されるデジタルイラストツールです。近年では、様々なモデルが登場して、価格や性能も多様化しています。そのため、自分に合ったiPadを選ぶのは難しく感じるかもしれません。
この記事では、iPadを使って絵を描いてみたいという方が最適な機種を選べるよう、機能の違いや選び方について分かりやすく解説していきます。2024年 最新のおすすめ7機種と、対応するApple Pencil、お絵かきアプリもご紹介します。
あなたにぴったりの機種を選ぶ際の参考にしてみてください。
イラスト初心者のためのiPadの選び方
イラスト用にiPadを選ぶ際には、いくつか重要なポイントがありますので、まずこちらをご紹介していきます。
画面サイズと解像度
iPadの画面サイズは、作業の効率や持ち運びやすさに関わってきます。大きな画面は、より広いキャンバスで描きやすく、細部まで描き込む作業にも適しています。小さな画面は持ち運びやすく、外出先でも気軽にイラストを描くことができます。
初心者の方であれば、10インチ前後の画面サイズがおすすめです。大きすぎず小さすぎず、バランスの取れたサイズ感で、イラスト制作にも十分な広さを確保できます。
解像度は、画面の精細さを表す指標です。解像度が高いほど、より鮮明で美しいイラストを描くことができます。特に、細部までこだわったイラストを描きたい場合は、高解像度のiPadがおすすめです。
Apple Pencilの対応
Apple Pencilは、iPadでイラストを描く際に必須とも言えるアイテムです。ペンで描いた際の筆圧や傾きを検知して太さなどを変えられ、まるで紙に描くような自然な描き心地です。
iPadのモデルによって、対応するApple Pencilの世代が異なります。最新のiPadは、Apple Pencil 第2世代に対応しており、ペンの側面をダブルタップすることでペンの種類を切り替えたり、画面に近づけて描画のプレビューを見たりができるようになっています。購入前に、希望するiPadがどの世代のApple Pencilに対応しているか確認しましょう。今回ご紹介するモデルについては、それぞれ明記します。
ディスプレイ
最近のiPadのディスプレイには、RetinaディスプレイとLiquid Retinaディスプレイの2種類があります。Liquid Retinaディスプレイは、Retinaディスプレイよりも色再現性が高く、より鮮やかでリアルなイラストを描くことができます。
従来のディスプレイは3層(カバー・タッチセンサー・ディスプレイパネル)から成り、Apple Pencilで描くとき、ペン先と描画される位置に、わずかなズレがありました。
フルラミネーションディスプレイは、この3層を一体化し、見やすく・描きやすくしたディスプレイです。ペン先と描画される位置にズレがなくなるので、より描きやすいのが特徴です。
ストレージ容量
iPadのストレージ容量は、イラストデータやアプリなどを保存できる容量です。イラストを描くほどデータ容量は大きくなるため、ストレージ容量は大きい方が安心です。
特に、高解像度のイラストを扱う場合は、大きなストレージ容量が必要になります。初心者の方でも、少なくとも64GB以上のストレージ容量は確保しておきたいところです。
プロセッサ
プロセッサは、iPadの処理速度を左右する重要な要素です。高性能なプロセッサを搭載したiPadは、イラスト制作アプリがスムーズに動き、複雑なイラストの描画も快適です。
最新のiPadは、Mシリーズチップなどの高性能なプロセッサを搭載しているので、処理を待たされるストレスもありません。特に、レイヤー数の多いイラストや、3Dモデルを使ったイラストを描く場合は、高性能なプロセッサが必須です。
【2024年最新版】初心者におすすめのiPadモデル7選
初心者の方におすすめのiPadを7機種紹介します。それぞれのiPadの特徴やメリット・デメリットを比較しやすくしました。
【初心者用の決定版】iPad 第10世代
iPad 第10世代は、イラスト制作の初心者にとって最適な機種です。
10.9インチの大きな画面は作業がしやすく、「True Tone」ディスプレイ技術により、周囲の光に合わせて画面の色味を自動調整してくれるので、いつどこで描いても、長時間描いても目が疲れにくいです。A14 Bionicチップによる高速な処理能力で、描画アプリもスムーズに動作。ストレスなくイラスト制作を楽しめます。
Apple Pencilは第1世代に対応。ペンで描いたときの圧力と傾きを感知するので、線の太さを変えるのも、繊細な濃淡をつけるのも、簡単です。鉛筆のように自然に描けます。
USB-C端子採用で、デジタルカメラなどの周辺機器との接続も簡単です。初心者でも扱いやすく、これからデジタルで絵を描いてみたいという方にぴったりです。
鮮やかな色彩のLiquid Retinaディスプレイは非常に美しく、本体の鮮やかなカラーバリエーションも魅力です。バッテリー持ち時間も長く、使い勝手の良さと価格のバランスの取れた理想的なモデルとしておすすめです。
項目 | データ |
---|---|
CPU | A14 Bionic |
画面サイズ | 10.9インチ |
解像度 | 2360 x 1640 |
ディスプレイ | Liquid Retina |
Apple Pencil対応 | Apple Pencil 第1世代 |
メモリ容量 | 4GB |
ストレージ容量 | 64GBまたは256GB |
バッテリー持ち時間 | 10時間 |
価格 | 58,800円~ |
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【型落ちでお得】iPad 第9世代
iPad 第9世代は、一つ前のモデルですが、現在もお手頃な価格で購入できるのが魅力です。
10.2インチのRetinaディスプレイは明るく、細かい線や色の違いもくっきりと表示されます。True Toneテクノロジーにより周囲の光に合わせて画面の色温度を自動調整してくれるので、室内・戸外を問わず、いつでもどこでも自然な色でイラスト制作ができます。
A13 Bionicチップ搭載で、基本的な描画アプリの使用には十分な性能を持っています。Apple Pencil(第1世代)に対応しており、快適に描くことができます。ホームボタンがあるクラシックなデザインで、iPhoneの操作に慣れている方にも使いやすいでしょう。
Touch IDを搭載し、指紋認証でセキュリティも安心です。価格が比較的安いため、デジタルアートに興味があるけれどまだ本格的に始めるかどうか迷っている初心者の方や、学生の方、予算重視の方などにおすすめです。
項目 | データ |
---|---|
CPU | A13 Bionic |
画面サイズ | 10.2インチ |
解像度 | 2160 x 1620 |
ディスプレイ | Retina |
Apple Pencil対応 | Apple Pencil 第1世代 |
メモリ容量 | 3GB |
ストレージ容量 | 64GBまたは256GB |
バッテリー持ち時間 | 10時間 |
価格 | 49,800円~ |
【本格派】2024 iPad Air 11インチ (M2)
2024年モデルのiPad Air 11インチ(M2)は、プロフェッショナルな性能を持ちながら、比較的手頃な価格帯のiPadです。特に真剣にアートを学びたい方におすすめです。
11インチの大きな画面は作業効率を高めてくれます。「Liquid Retina」ディスプレイは、色鮮やかで細部まではっきりと表示され、繊細なグラデーションや細かいディテールを含んだ絵を描くのに理想的です。また、フルラミネーションにより、ペン先と描画される位置にズレがなくなり、より描きやすいディスプレイです。
M2チップ搭載により、複雑な描画作業や多層レイヤーの操作もスムーズです。Apple Pencil Proに対応しており、より直感的で自然な描き心地。「ProMotion」技術により、画面のリフレッシュレートが120Hzまで上がるので、より滑らかな描画ができます。
高性能ながら薄型軽量なボディは、外出先でのスケッチにも最適。また、USB-C端子によるアクセサリーの拡張性も魅力です。
初心者の方でも簡単に使いこなせるアプリから、プロ仕様の高機能アプリまで、幅広いソフトウェアを活用できます。初心者でも扱いやすく、成長に合わせて長く使っていきたい方におすすめです。
項目 | データ |
---|---|
CPU | M2チップ |
画面サイズ | 11インチ |
解像度 | 2360 x 1640 |
ディスプレイ | Liquid Retina, フルラミネーション |
Apple Pencil対応 | Apple Pencil Pro |
メモリ容量 | 8GB |
ストレージ容量 | 64GB, 256GB, 512GB, 1TB |
バッテリー持ち時間 | 10時間 |
価格 | 98,800円~ |
【コスパ最強の中級モデル】iPad Air 第5世代
iPad Air 第5世代は、高性能と携帯性のバランスが取れた機種です。
10.9インチの「Liquid Retina」ディスプレイは、広い色域と高い輝度を持ち、絵の色彩を豊かに表現できます。画面は鮮明で、細かいディテールの表現も可能です。M1チップ搭載により、複雑な描画作業も軽々とこなします。
Apple Pencil 第2世代に対応。ペンを本体側面に磁気で取り付けて収納でき、同時に充電もできているので便利です。ペンの遅延が少なく(描いてすぐに表示され)、紙に描いているような自然な描き心地を楽しめます。
USB-C端子搭載で、外部ディスプレイへの出力も可能。外出先でもインスピレーションを逃さず描くことができます。初心者から中級者まで、幅広いユーザーにおすすめの1台です。
項目 | データ |
---|---|
CPU | M1チップ |
画面サイズ | 10.9インチ |
解像度 | 2360 x 1640 |
ディスプレイ | Liquid Retina, フルラミネーション |
Apple Pencil対応 | Apple Pencil 第2世代 |
メモリ容量 | 8GB |
ストレージ容量 | 64GBまたは256GB |
バッテリー持ち時間 | 10時間 |
価格 | 79,840円~ |
【型落ちでお得】iPad Air 第4世代
iPad Air 第4世代は、2020年に発売されたモデルですが、イラスト初心者にとって依然として魅力的な選択肢です。A14 Bionicチップを搭載し、初心者から中級者まで快適にこなせます。
10.9インチの「Liquid Retina」ディスプレイは、色鮮やかで細部まではっきりと表示され、絵を描くのに適しています。フルラミネーションされており、ペン先のズレを感じさせません。A14 Bionicチップ搭載により、一般的な描画アプリの使用には十分な性能を持っています。
Apple Pencil 第2世代に対応していて、描き心地は第5世代と変わりません。側面に磁気で取り付けて充電もできます。「Truet Tone」技術により、周囲の光に合わせて画面の色味を自動調整するので、長時間描いても目が疲れにくいです。
新しいモデルに比べて価格が抑えられているため、高性能なiPadでイラストを始めたい初心者の方に、コスパの高いモデルとしておすすめです。
項目 | データ |
---|---|
CPU | A14 Bionic |
画面サイズ | 10.9インチ |
解像度 | 2360 x 1640 |
ディスプレイ | Liquid Retina, フルラミネーション |
Apple Pencil対応 | Apple Pencil 第2世代 |
メモリ容量 | 4GB |
ストレージ容量 | 64GBまたは256GB |
バッテリー持ち時間 | 10時間 |
価格 | 65,000円~ |
【携帯性抜群】iPad mini(第6世代)
iPad mini 第6世代は、コンパクトながらパワフルな性能を持つ機種です。8.3インチの「Liquid Retina」ディスプレイは、その小ささを感じさせないほど鮮明で美しい画面です。A15 Bionicチップ搭載で、複雑な描画作業も軽々とこなします。
Apple Pencil 第2世代に対応。繊細なタッチや傾きも検知されます。ペンを本体側面に磁気で取り付けて充電でき、便利です。
小型軽量なので、外出先でスケッチをしたり、アイデアをすぐに形にしたりするのに最適です。USB-C端子採用で、様々な周辺機器と接続できます。軽量でポケットにも入るサイズなので、持ち運びやすさと性能の高さを重視し、カフェや公園など、外出先でも気軽にイラストを描きたい方におすすめです。
項目 | データ |
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CPU | A15 Bionic |
画面サイズ | 8.3インチ |
解像度 | 2266 x 1488 |
ディスプレイ | Liquid Retina, フルラミネーション |
Apple Pencil対応 | Apple Pencil 第2世代 |
メモリ容量 | 4GB |
ストレージ容量 | 64GBまたは256GB |
バッテリー持ち時間 | 10時間 |
価格 | 84,800円~ |
【型落ちでお得】iPad mini(第5世代)
iPad mini 第5世代は、コンパクトで使いやすく、コスパの高い機種です。
7.9インチの「Retina」ディスプレイは、小さいながらも鮮明な画面です。フルラミネーションにより、ペン先と描画とにズレがなく、正確に描くことができます。
A12 Bionicチップ搭載により、描画アプリもサクサク動作します。Apple Pencil 第1世代に対応し、繊細な線画から大胆な筆使いまで、思い通りの表現が可能です。
小型軽量なので、電車の中やカフェ、公園などでさっと取り出して、ちょっとした隙間時間にもお絵描きを楽しめます。「True Tone」技術により、周囲の光に合わせて画面の色味を自動調整するので、長時間描いても目が疲れにくいです。Lightning端子採用のため、既存のiPhoneの充電器が使えるのも便利です。
さらに、iPad miniは電子書籍リーダーとしても優秀です。お気に入りのイラスト集や漫画を参考にしながら、絵の練習をすることもできます。
他のiPadと比べて購入しやすい価格帯なので、初期費用を抑えたい方や、持ち運びやすさを重視する方、メモ帳代わりに気軽にスケッチを楽しみたい方におすすめです。
項目 | データ |
---|---|
CPU | A12 Bionic |
画面サイズ | 7.9インチ |
解像度 | 2048 x 1536 |
ディスプレイ | Retina, フルラミネーション |
Apple Pencil対応 | Apple Pencil 第1世代 |
メモリ容量 | 3GB |
ストレージ容量 | 64GBまたは256GB |
バッテリー持ち時間 | 10時間 |
価格 | 39,347円~ |
iPadで絵を描くのにおすすめのアプリ5選
iPadを手に入れたら、次は適切なアプリを選ぶ必要があります。ここでは、初心者におすすめのイラストアプリを5つ紹介します。
Procreate
Procreateは、iPadで最も人気のあるイラストアプリの一つです。初心者からプロまで幅広い層に愛用されています。直感的なインターフェースと豊富な機能を備えており、水彩やオイルペイントなど様々な画材をシミュレートできます。ブラシのカスタマイズ性が高く、様々な表現が可能です。有料ですが、買い切り型なので、一度購入すれば定期的なアップデートで常に新機能が追加されるのも魅力です。
Adobe Fresco
で、自然な絵の具の混色や広がりを表現できます。Adobe Creative Cloudとの連携も強みで、PhotoshopやIllustratorとのファイル互換性があります。基本機能は無料で使用でき、より高度な機能は有料プランで利用可能です。
Clip Studio Paint
Clip Studio Paintは、漫画やイラスト制作に特化したソフトウェアとして有名です。豊富なブラシや素材、コマ割り機能など、専門的な制作に必要な機能が揃っています。iPadアプリでも、デスクトップ版と遜色ない機能を使用できます。月額または年額制のサブスクリプションモデルを採用しており、初心者から上級者まで幅広いニーズに対応しています。
ibisPaint X
ibisPaint Xは、無料で使える高機能なイラストアプリです。豊富なブラシや素材、レイヤー機能、フィルターなど、有料アプリに匹敵する機能を備えています。また、描画過程を録画して動画として共有できる機能も特徴的です。広告表示がありますが、有料版を購入することで広告を非表示にすることができます。初心者にも使いやすく、徐々に機能を学んでいけるアプリとして人気があります。
MediBang Paint
MediBang Paintは、無料で使える高機能なイラスト・漫画制作アプリです。シンプルなインターフェースながら、レイヤー機能やブレンドモードなど、プロ級の機能を備えています。豊富な素材やブラシも用意されており、初心者でも簡単に高品質な作品を作ることができます。クラウド保存機能もあり、複数のデバイス間でデータを同期できるのも魅力です。広告表示で基本機能を無料で使用でき、有料版ではより多くの機能や広告非表示などの特典があります。
まとめ:自分に合ったiPadで楽しく絵を描こう!
この記事では、様々なiPadモデルやアプリをご紹介してきました。ぜひ、あなたのニーズと予算に合ったものをじっくり選んでみてください。
最後に、どんなツールを選んだとしても、大切なのは楽しみながら描き続けることです。技術の向上は時間がかかりますが、毎日少しずつ描くことで、確実に上達していきます。あなたのペースでじっくりと取り組み、デジタルアートの楽しさを存分に味わってくださいね。
iPadを使ったデジタルイラストの世界は、無限の可能性に満ちています。楽しくイラストを描き始めましょう!